CASE STUDY
KIBIT導入事例インタビュー
運用商品の面談記録モニタリングにKIBITを導入して、
業務効率化に成功。
さらにKIBITを“お客さまの声”解析にも展開し、
お客さま応対品質向上へ相乗効果をもたらす
イオン銀行 お客様サービス部 部長 渡 弘昌氏
株式会社イオン銀行は、2018 年、運用商品にかかる面談記録のモニタリングに「KIBIT Knowledge Probe(キビットナレッジプローブ)」を導入したことで大幅に業務効率化・高度化を達成するなどの効果を上げています。
そして、2023 年3月には“お客さまの声”の解析にKIBITの運用をスタートしました。イオン銀行におけるデータ解析業務へのKIBIT 活用について、同社の法務・コンプライアンス部長の小杉 剛雄 氏と、お客さまサービス部長の渡 弘昌氏にKIBIT導入のポイント、有用性についてお話を伺いました。
──KIBITを導入した経緯を教えてください
小杉氏:私は前職の地方銀行で、渉外や融資窓口等の営業部門、銀行本部の商品開発部で運用系の業務を経験した後、2007年、イオン銀行の前身であるイオン総合金融準備会社でイオン銀行開業に参画し、営業部門を経て現在の法務・コンプライアンス部に着任しました。法務・コンプライアンス部では、運用商品にかかるお客さまとの応対履歴をモニタリングしていますが、商品の幅広さと専門性の高さから、担当者にとって負荷の高い業務となっていました。これらの業務を効率化できないかと思案していた折、銀行業界を含め社会全体においてデジタルシフトが進み、AIの社会実装が盛り上がりを見せ始め、あるセミナーでKIBITの活用事例を聞いたのが最初の出会いです。すぐに、これは自社にも活用できそうだなと確信しました。目論見通り、KIBITに当時自社で導入していたRPAを掛け合わせたことで、大幅な業務効率化を実現できました。
渡氏:当時、法務・コンプライアンス部での成功は、お客さまサービス部でも話題になっていました。イオン銀行は2023年7月現在、全国に147店舗展開し、銀行、クレジットカード、電子マネーなど取り扱い商品・サービスは多岐に渡ります。イオングループには「お客さまの声=経営の原点」との考えがあり、お客さまからいただくご意見・ご要望・苦情・お褒めの声などは、全て経営資源と捉えています。私たちお客さまサービス部では、この“お客さまの声”の解析業務を実施していますが、イオン銀行が成長していくために、従来の解析業務をこれまで以上にスピーディに、精緻化する必要があったため、当部でも活用できるのではないかと期待していました。
──お客さまサービス部への波及は最初から想定していましたか
小杉氏:自部署で導入を進める中で、他部署への展開、特に“お客さまの声”解析への活用は最適だと思っていました。なぜなら、法務・コンプライアンス部が行うモニタリングの数は1日当たりおよそ数百件。それに対してお客さまサービス部の解析対象は万単位と聞いていたので、それこそ人が行う目検作業では不可能なデータ量になります。KIBITを自部署以外に導入するなら、お客さまサービス部だと考えていました。
渡氏:おかげさまで今年の3月から導入し、大いに活用しています。
──お客さまサービス部でのKIBITの評価はいかがですか
渡氏:イオン銀行店舗、イオン銀行コールセンターに届けられるお客さまの声は、年間約数百万件にも上り、年々増加傾向にあります。これまで解析業務にあたっては、店舗やコールセンター等の現場でお客さまと応対した担当者がデータベースに入力し、お客さまサービス部の担当者がキーワード検索で「苦情・要望」を抽出、目検でモニタリングを行っていましたが、まずは、検出の精度向上を目的としてKIBITを導入しました。KIBITは自然言語解析AIで前後の文脈を読み取ることができると聞いていたため、どれくらい隠れたお客さまの声を検知できるのだろうと期待していたのですが、従来と比較し数十倍の見るべき声を抽出でき、すぐに手ごたえを感じました。
──新たな発見はありましたか
渡氏:予想外だったのは、苦情を細分化し検出することで、想定以上にこれまで埋もれていた、さまざまな検知すべきご要望や対応履歴を発掘できたことです。これにより、お客さまのご要望と現場応対のギャップについて、内容・原因を精緻に分析し、これまで以上にきめ細かく、現場への個別フォローができるようになりました。現場側も本部がしっかり見てフォローしてくれるという意識が高まるなど、想定していなかったプラス効果につながりました。
また、これまで社内報告の要件としていなかった金融犯罪を未然に防いだといった事例も幅広く検出できるようになりました。お客さまの大切なご預金をお守りすることは、金融機関が果たすべき社会的責任かつ公共的使命の一環として、日常的に店舗で実施していることではありますが、どんな小さな事案でも評価し、社内共有することで網羅的に現場のスキルアップにつなげるべき対応であり、苦情の検知以上の発見がありました。従来行ってきたキーワード検索による分析も並行して行っているので、業務量は増えた部分もありますが、KIBITが抽出した声を目検して、「苦情」であれば事実確認や注意喚起をする、「お褒め」であれば好事例として社内共有や評価につなげる、「あきらかに過剰な要求や嫌がらせ」と思われる事案の場合には、現場に詳細確認や指導・サポートをするなど、お客さまサービス部の活性化やCS向上への取り組み強化につながり、社内からも好評価を得ています。また、評判を聞いた他部署でもKIBITを導入してみようかという話が上がるなど、社内ではKIBITへの期待感が高まっています。
小杉氏:もっと大量のデータを扱う部署に波及させられれば、会社全体の効率化もさらに進むでしょう。
──お二人が感じるKIBITの特徴を教えてください
小杉氏:FRONTEOのAIの特徴は、Green Micro AIと名付けられている通り、教師データが少なくても稼働できることです。実は導入当時、いろいろな企業の製品と比較検討したのですが、他社では教師データが5,000 件ほど必要だと言われました。データが多い方が精度は高くなるのでしょうが、イオン銀行は幅広いサービスを提供する分、ケースやご意見も複雑化するため、少ない教師データでバリエーションを増やせるKIBITと相性が良く、これがKIBIT導入の決め手でした。実際に期待以上の効果が出ています。
また、検出にあたって、人ならではの“ 認知バイアス”を取り除けることも有用でした。例えば、人が作業を行う時、自身の経験や固定観念、先入観などが目検作業に影響してしまうことがあります。KIBITはそうしたフィルターを取り除いて網羅的に解析するので業務が均質化される。また学習データを定期的にメンテナンスすることでAIの偏りも調整できる。まさにAIならではですね。
渡氏:お客さまサービス部でも、期待に応えるパフォーマンスを発揮してくれています。現場のリアルな状況が記録から読み取れるので、従業員へのフォロー態勢強化など、想定以上の効果をKIBITはもたらしてくれました。これまで以上に幅広のご要望が発見できたことは、当社の成長において大変重要で大きい点です。
──KIBIT活用に関して、課題や要望などはありますか
小杉氏:分析作業担当者からは、「お客さまとの面談は1回では完結せず連続性があるが、KIBITに取り込むテキストは最終段階の内容であるため、途中経過等、複数のファイルを解析できるようになると助かる」といった声があがっています。
渡氏:現在、お客さまサービス部では、キーワード検索からの分類とKIBIT 活用の2つの作業を行っています。分類作業もAIで行うことができれば、さらなる業務の効率化につながります。FRONTEOの新製品は、同じ意味を持つお客さまの声を自動で判別し分類することができると聞きましたので、併せた活用を検討したいと思っています。
小杉氏: あとは営業力の個人差や違いを可視化して解析できると、数字につなげる取り組みにも役立てられ、KIBITの新たな活用ステージになると思います。