KIBIT 導入事例
株式会社かんぽ生命保険

自然言語AI KIBITを搭載した「Knowledge Probe」で革新的な分析システムを構築
読むべき「お客さまの声」を70~80%削減し、スピーディーなリスク発見が可能に


株式会社かんぽ生命保険(以下 かんぽ生命)は、全国約2万4000局の郵便局をはじめ、支店、かんぽコールセンター、カスタマーサービスセンター、WEBサイト等で年間約100万件のお客さまの声(問い合わせ、ご意見、お褒め・賞賛、苦情等)を受け付けており、従前よりそのお客さまの声を社内で共有しサービスの改善に活かしてこられました。

さらなるサービス向上には、お客さまの声をよりスピーディーかつ正確に把握することが必要と考えて、FRONTEOの自然言語AIソリューション「Knowledge Probe」を導入。お客さまの声の分析にかかる工数を大幅に削減されました。

今回の取り組みについて、同社でお客さまの声の分析を担当するCX推進部 VOC分析室のみなさまに話をうかがいました。

ーお話を伺った方ー
株式会社 かんぽ生命保険 CX推進部 VOC分析室
室長 具志堅 悟氏

課長 森川 恭行氏

担当課長 高橋 圭一氏

主査 井上 翔平氏

株式会社かんぽ生命保険

https://www.jp-life.japanpost.jp/

設立
2007年10月1日
従業員数
20,092名(2022年4月1日現在)
事業内容
生命保険業

KIBIT導入の効果

・「お客さまの声」からのリスク検知において70~80%の文書をKIBITが対象外と判断することで、読むべき文書に集中、網羅性を担保しながら効率的な分析が可能になった。

・教師データ作成の過程で暗黙知を明文化、教育の観点で重要な資産となった。

年間約100万件のお客さまの声を全件チェック

かんぽ生命では、全国から集まるお客さまの声を一元管理した上で分析し、サービス向上に活かす上で、網羅性を担保した分析の効率化が課題になっていました。

CX推進部 VOC分析室
室長 具志堅 悟氏

「全国の郵便局や支店、コールセンターやカスタマーサービスセンターに届けられるお客さまの声は、年間で100万件を超えます。これらの声のうち、お客さまの状況を把握し、改善等の取組みに活かすことを目的に、該当する声の確認等を行っておりましたが、当然の事ながら多大な労力がかかっていました。また、該当の声の確認ということで対応者によってどうしてもバラツキがあり、お客さまの声の分析について、網羅性を担保した効率化が課題となっていました」(具志堅氏)




全体の件数も大きな負担となる一方、個々の文章の特性が、チェックの難易度を上げていました。

CX推進部 VOC分析室
課長 森川 恭行氏

「当社に寄せられるお客さまの声は、過去の経緯なども含まれているため1万字や2万字といった非常に長文であるケースが少なくありません。そのため、背景や結論など、しっかり文章を読み込んで見極めないと、結局そのお客さまの声では何が課題だったのか、文章中のどこに課題が書かれているかを把握することが難しいという、長文であるが故の理解のしづらさという問題がありました」(森川氏)




必要とする教師データの少なさがKIBIT導入の決め手

かんぽ生命では、お客さまの声の分析について網羅性を担保した効率化を行うには自然言語AIの活用が必須と考え、各社の製品について評価を開始しました。

「様々なAI製品が販売されている中で、まずは日本語解析に特化していることが重要だろうという観点でさまざまな会社のソリューションを調べました。その上で特に重視したのが、以下の点でした。
●当社のお客さまの声データの性質に対し、活用できるか
●業務効率化・均質化が図れるか
●学習から実運用まで短期間で、かつ、将来的な内製化が図れるか
●コスト面で現実的に導入・運用が可能か
そんな中、当社が扱うお客さまの声の文章としての性質と、FRONTEOが提供するKIBITによる自然言語の解析が合致しそうという感覚を得て、実際にそうなのかPoC(Proof of Concept)を行って判断しようという事になりました」(具志堅氏)

KIBIT導入の決め手はどこにあったのでしょうか。

「KIBITは教師あり学習を行いますが、ここで必要なデータ数が少量で済むという点がすばらしいと思いました。少量で済むということは、スピーディーに導入できるということで、当社のニーズに合致していました」(具志堅氏)

さらに導入後の運用という観点でもKIBITには良い感触があったと具志堅氏は話します。

「今回は、AIやITシステムに詳しくない社員にもPoCの設計や実証を行ってもらったのですが、すぐにノウハウを身につけていきました。つまりKIBITは、システムに詳しくない社員にも扱いやすいのだと思えましたが、実はそれも非常に重要なポイントでした。例えばAIシステムの運用では必要に応じてチューニングを行うことになりますが、それを行える人材が限られてしまうと、導入したAIが将来的に宝の持ち腐れになりかねません、運用の属人化は一番避けねばいけないと考えています。その点KIBITであれば、少し学んでもらえば、玄人レベルではないかもしれませんが、ある程度の設計ができそうだということをPoCを通して得られたのは大きかったです」(具志堅氏)

少量学習を可能にするKIBITならではの工夫

また実際に教師データの作成を進める際に、KIBITが行っている工夫に気づかれたそうです。

CX推進部 VOC分析室
担当課長 高橋 圭一氏

「今回、教師データの作成を通して改めて感じたのは、同じ内容であっても、お客さまは全然違う表現をするということです。例えばある印刷物の文字が小さいということを『字が小さい』と表現する人もいれば『文字がかすれて読めない』、『老眼にはつらい』と表現する人もいます。このように多様な表現をすべて同じこととしてとらえるには、どんなに多くの教師データがあっても足りないのではないかと思え、教師データを少なくする工夫というのは、どれだけ行ってもしすぎることはないというのを実感しました。その点KIBITは教師データを作成する際、見つけたいデータだけではなく、見つけなくてもよいデータも同時に入力します。私がそれまで知っていた自然言語処理のシステムでは、見つけたいデータだけを入力するというものでしたが、その両方を入力することで学習効率を高め、少ない教師データでも精度の高いモデルが作れるというのは、非常に興味深い工夫だと思います」(高橋氏)

KIBITで目検チェック対象の文章を70~80%削減

かんぽ生命では2021年3月より、KIBITによるお客さまの声の分析を本格的に開始しました、その効果についてうかがいました。

「お客さまの声の分析において、我々がKIBITに期待しているのが、お客さまにとって不利益に繋がりかねない事が起きていないか、起ころうとしていないかというリスクの種をお客さまの声から検知しようということです。当社のお客さまの声は長文でいただく場合も少なくないと話しましたが、長ければ長いほど、我々が重要と考えるキーワードが、意図せず含まれていることがあります。つまり文脈をきちんと捉えないと判断を誤ってしまうという事です。そのため、こればかりはやはり人の目で見ないと判断できないという事で目検チェックという業務は残っています。ただし、KIBITによるスコアが低い文書は目検の対象外とすることで、チェックすべき文書を削減し、チェックにかかる工数を削減しています。現在では70~80%の文章を削減できており、非常に満足しています」(具志堅氏)

KIBIT導入では、想定外の効果もあったそうです。

「教師データの用意は、これまで属人化していた個々の暗黙知を明文化するということから始まりました。これ自体はシステム化を行う上で当然のプロセスですが、このような明文化を行ったことでマニュアル化が可能になり、新しく配属されたスタッフの教育を行う際のとても重要な資産を作ることができました」(高橋氏)

継続的な改善を行いながらKIBITを中心としたシステムを有効に活用したい

リスク検知においては劇的な工数削減が可能となったKIBITの導入。今後の展望についてうかがいました。

CX推進部 VOC分析室
主査 井上 翔平氏

「現在、VOC分析室では様々な観点からお客さまの声を分析し、その分析結果を社内の各担当部署に報告していますが、お客さまのサービス向上に活用しなければ意味がありません。そのためには分析結果の利用についてさらに促進していけるよう、分析手法並びに分析結果の掲示について継続的に改善していく必要があります」(井上氏)

リスク検知以外にも、KIBITの活用を検討されているそうです。

「お客さまとかんぽ生命のかかわりの中で、お客さまの満足度を最大化するためには年間100万件以上という大量のデータを均一に処理できるよう、KIBITを中心としたシステムのさらなる有効活用が今後の課題です。例えば当社に寄せられる声だけでなく、SNSで発せられる当社への感想などの分析も含め、お客さまの声の収集・把握・分析の一連の流れの高度化を今後も進めていきます」(井上氏)

 


※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本ページの記載内容は、2022年4月のものです。

 

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